須賀川の伝統工芸品「須賀川絵のぼり」。端午の節句に男子の成長を祝って庭先に幟を立てて飾る、江戸時代からの伝統です。近年、庭に幟を立てる家は少なくなりましたが、生活様式の変化に合わせて、室内に飾れる掛け軸型の絵のぼりが登場しました。描かれているのは中国に伝わる災厄祓いの守り神、「鍾馗(しょうき)様」の勇壮な姿。手書き染めによる力強い線に圧倒されます。
1836年の創業以来、伝統の技を六代にわたり受け継いできた「吉野屋」。当初は呉服屋を営む傍ら、副業として絵のぼりを描き始めました。現在は、須賀川市内で唯一の絵のぼり専業の工房として、伝統の武者絵や鍾馗様の絵のぼりのほか、ウルトラマンと鍾馗様がコラボレーションしたオリジナルデザインのトートバッグなど、新たな商品の開発も進めています。
絵のぼりの起源は7世紀頃まで遡り、戦で敵と味方を区別するための旗として中国から伝わったといいます。江戸時代になると、子どもの成長を祝う武者絵や鍾馗様の絵が描かれるようになり、須賀川市でも絵のぼりが町の名物となりました。現在は六代目青峯として、手書き染めの伝統を守りつつ、新しい絵柄や現代の生活に合わせた商品を考えています。絵付け体験教室も開催しており、大人も子どもも楽しめます。伝統の技術を知ってもらうきっかけになればと思います。
須賀川絵のぼり 吉野屋
住 所 | 須賀川市並木町58 |
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TEL | 0248-75-4456 |
FAX | 0248-75-4536 |
創 業 | 1836年 |
営業時間 | 9:00〜17:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | あり |
補足情報 | 絵付け体験はお電話にてお申し込みください。 |